がん検診の受診率向上にクーポン券が役立っています

近年では食生活の欧米化が進んでおり、その影響によって日本人の大腸がんの発症率が増加しています。2009年の調べでは全国の大腸がんの死亡者数は4万人を超えており、女性の中で最も死亡者数が多いがんの種類となっています。このような状況下であるにも関わらず、大腸がんの早期発見が行えるがん検診の受診率は低いままにとどまっています。厚生労働省ではがん検診の受診率を50%にすることや、働き盛りの世代におけるがんによる死亡率の減少を目指しています。

検診の受診率の増加を目指すために、各自治体から大腸がん検診の受診が行える無料クーポン券の配布を開始しています。無料のクーポン券が配布されている自治体では、最寄りの指定されている医療機関やがん協会の検診センターなどで検診を受診できるようになっています。大腸がん検診では、2日分の便を摂取して提出することによって、便潜血反応を調べることができます。年齢が40歳以上の方は毎年便潜血検査を受診すること、50歳以上の方は内視鏡検査を受けることが推奨です。

大腸がん検診に先行する形ですでに女性に対しての、子宮頸がんや乳がんの検診の無料クーポン券の配布は実施されています。この効果によって、20代の女性の子宮頸がんの検診の受診者は10倍の増加率となっており、無料クーポン券は若い世代を中心に検診の受診率の向上に役立っていると考えられます。子宮頸がんの検診では、子宮頸部の細胞診が、乳がんの検診では視触診とマンモグラフィー検査が行われます。これらの検査によって早期のがんであれば対処ができますので、子宮や乳房を失うことなく治療が可能です。

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